日々、離婚相談を受けていて離婚を言い渡された夫側からよくある発言に、「妻が別人のようなんです」「こんなことをするやつじゃなかった」「誰かがバックについている」「マインドコントロールされている」というものがあります。
いままでの妻とのギャップがありすぎるというんですね。
しかし、離婚を望んだ妻の方は、昨日今日離婚を思いついたわけではなく、迷った末の決断であることが多いのです。
離婚を決断した瞬間から、さわられるのもいや、同じ空気を吸うのもいや、という強い気持ちが出てきます。
特に、離婚したい旨を伝えたにもかかわらず、離婚を拒否された場合などは、嫌悪感がいっそう強くなったりします。
また、妻の方では、もしも自分が離婚を決意したときのために、着々と準備だけはしておきます。
妻が家計を握っている家庭では、夫婦の預貯金額を夫が把握していないことが多いのではないでしょうか?
妻は預貯金をせっせとへそくりにまわして、準備資金を集めていきます。もしくは、別居の際に預貯金をそっくりそのまま持ち出して、別居を始めます。
夫婦の預貯金額や銀行口座を夫が知らない場合には、預金の存在を証明できずに泣き寝入りということも多いようです。
しかも、夫婦の預貯金を持ち出したであろう妻から、婚姻費用分担請求がされるケースもあります。
持ち出した預貯金を婚姻費用に充ててくれよ!という気持ちはわかりますが、判例では、持ち出した預貯金を婚姻費用に充てなさいというものばかりではありません。
理不尽…ですよね。まだお金を要求するのか!という気持ちになります。せめて、預貯金の口座と額くらい知っておきましょうね。
元記事2005.09.18 Sunday /阿部マリ