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子の返還手続き要綱(ハーグ条約)


ハーグ条約の手続きの整備について、ハーグ条約(子の返還手続関係)部会が設置され調査審議を行い、平成24年2月、法制審議会総会において、以下要綱案が採択され、「「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(仮称)」を実施するための子の返還手続等の整備に関する要網」として法務大臣に答申された。

家裁月報64-5-146

「国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約(仮称)」を実施するための子の返還手続等の整備に関する要網

第1 子の返還に関する事件の手続等
 1 返還事由等
  (1)条約に基づく子の返還
子の連れ去りまたは留置により監護件を侵害された者は、子を監護している者に対し、この法律の定めるところにより、当該連れ去り又は留置の直前に子が常居所を有していた国(以下「常居所地国」という。)に子を返還することを命ずるよう家庭裁判所に申し立てることができるものとする。


(2)子の返還事由
裁判所は、子の返還の申立てが次に掲げる事由のいずれにも該当すると認めるときは、子の返還を命じなければならないものとする。
@ 子が16歳に達していないこと。
A 子が日本国内に所在していること。
B 子の連れ去り又は留置の直前に、子が我が国以外の条約締約国内に常居所を有
  していたこと。
C 常居所地国の法令によれば、子の連れ去り又は留置が申立人の有する監護件を
  侵害すること。

  (3)子の返還拒否事由等
@ 裁判所は、(2)の規律にかかわらず、次に掲げる事由のいずれかがあるときは、子の返還を命じてはならないものとする。ただし、@からBまで又はDに掲げ る事由がある場合であっても、一切の事情を考慮して常居所地国に子を返還することが相当と認めるときは、子の返還を命ずることができるものとする。
@ 子の返還の申立てが子の連れ去り又は留置の時から1年を経過した後にされた
 ものであり、かつ、子が新たな環境に適応していること。
A 申立人が子の連れ去り又は留置の時に子に対して現実に監護権を行使していな
 かったこと(子の連れ去り又は留置がなければ申立人が子に対して現実に監護権を
 行使していたと認められる場合を除く。)。
B 申立人が子の連れ去り若しくは留置の前にこれに同意し、又は子の連れ去り若し
 くは留置の後にこれを承諾したこと。
C 常居所地国に子を返還することによって、子の心身に害悪を及ぼし、又はその他
 子を耐え難い状況に置くこととなる重大な危険があること。
D 子の年齢及び発達の程度に照らして子の意見を考慮することが適当である場合
 において、子が常居所地国に返還されることを拒んでいること。
E 常居所地国に子を返還することが我が国における人権及び基本的自由の保護に
 関する基本原則により認められないものであること。
A裁判所は、@Cに掲げる事由の有無を判断するに当たっては、次に掲げる事情その他の一切の事情を考慮するものとする。
@ 常居所地国に子を返還した場合に子が申立人から身体に対する暴力その他の心
 身に有害な影響を及ぼす言動(Aにおいて「暴力等」という。)を受けるおそれの有無
A 常居所地国に子を返還し、かつ、相手方が子と共に帰国した場合に、相手方が申
 立人から子に心理的外傷を与えることとなる暴力等を受けるおそれの有無
B 申立人又は相手方が常居所地国において子を監護することが困難な事情の有無
B 裁判所は、我が国において子の監護に関する裁判があったこと又は外国においてされた子の監護に関する裁判が我が国で承認される可能性があることのみを理由として、子の返還の申立てを却下する裁判をしてはならないものとする。ただし、これらの子の監護に関する裁判の理由を子の返還の申立てについての裁判において考慮することを妨げないものとする。

以下、目次のみ記載します。

2 子の返還に関する事件の手続の通則
 (1) 裁判所及び当事者の責務
 (2) 最高裁判所規則

3 子の返還申立事件の手続
  (1)総則
ア 管轄
 (ア)管轄
 (イ)併合申立てによる管轄
 (ウ)管轄裁判所の指定
 (エ)管轄の標準時
 (オ)管轄の合意
 (カ)移送等
イ 裁判所職員の除斥及び忌避
 (ア)裁判官の除斥
 (イ)裁判官の忌避
 (ウ)除斥又は忌避の裁判及び手続の停止
 (エ)裁判所書記官の除斥及び忌避
 (オ)家庭裁判所調査官の除斥
ウ 当事者能力及び手続行為能力
 (ア)当事者能力及び手続行為能力の原則等
 (イ)未成年者又は成年被後見人の法定代理人
 (ウ)特別代理人
 (エ)法人の代表者等への準用
エ 参加
 (ア)当事者参加
 (イ)子の参加
 (ウ)手続からの排除
オ 手続代理人及び補佐人
 (ア)手続代理人の資格
 (イ)裁判長による手続代理人の選任等
 (ウ)手続代理人の代理権の範囲
 (エ)手続代理人及びその代理権に関するその他の規律
 (オ)補佐人
カ 手続費用
 (ア)手続費用の負担
   a 手続費用の負担
   b 手続費用の負担の裁判等
   c 和解の場合の負担
   d 手続費用の立替え
   e 手続費用の負担及び手続費用額の確定手続等
 (イ)手続上の救助
キ 子の返還申立事件の審理等
 (ア)手続の非公開
 (イ)調書の作成等
 (ウ)記録の閲覧等
 (エ)期日及び期間
 (オ)手続の併合等
 (カ)法令により手続を続行すべき者による受継
 (キ)他の申立権者等による受継
 (ク)送達及び手続の中止
 (ケ)裁判所書記官の処分に対する異議
ク 電子情報処理組織による申立て等
  (2)第一審裁判所における子の返還申立事件の手続
ア 子の返還の申立て
 (ア)申立ての方式等
 (イ)申立ての変更
 (ウ)申立書の写しの送付等
イ 子の返還申立事件の手続の期日
 (ア)裁判長の手続指揮権
 (イ)受命裁判官による手続
 (ウ)音声の送受信による通話の方法による手続
 (エ)通訳人の立会い等その他の措置
ウ 事実の調査及び証拠調べ
 (ア)事実の調査及び証拠調べ等
 (イ)疎明
 (ウ)家庭裁判所調査官による事実の調査
 (エ)家庭裁判所調査官の期日への立会い等
 (オ)裁判所技官による診断等
 (カ)事実の調査の嘱託等
 (キ)調査の嘱託等
 (ク)事実の調査の通知
 (ケ)陳述の聴取
 (コ)証拠調べ
 (サ)不法を証する文書の提出
エ 子の返還申立事件における子の意思の把握等
オ 審理の終結等
 (ア)審理の終結
 (イ)裁判日
カ 裁判
 (ア)裁判の方式
 (イ)終局決定
 (ウ)終局決定の告知及び効力の発生等
 (エ)終局決定の方式及び裁判書
 (オ)更正決定
 (カ)終局決定に関するその他の手続
 (キ)中間決定
 (ク)終局決定以外の裁判
キ 裁判によらない子の返還申立事件の終了
 (ア)子の返還の申立ての取下げ
 (イ)和解
  (3) 不服申立て
ア 終局決定に対する不服申立て
 (ア)即時抗告
   a 即時抗告をすることができる裁判
   b 即時抗告期間
   c 即時抗告の提起の方式等
   d 抗告状の写しの送付等
   e 陳述の聴取
   f 抗告裁判所による裁判
   g 即時抗告及び抗告審に関するその他の手続
 (イ)特別抗告
   a 特別抗告をすることができる裁判等
   b 原裁判の執行停止
   c 特別抗告及びその抗告審に関するその他の手続
 (ウ)許可抗告
   a 許可抗告をすることができる裁判等
   b 許可抗告及びその抗告審に関するその他の手続
イ 終局決定以外の裁判に対する不服申立て
 (ア)不服申立ての対象
 (イ)受命裁判官又は受託裁判官の裁判に対する異議
 (ウ)即時抗告期間等
 (エ)終局決定以外の裁判に対する不服申立てに関するその他の手続
  (4) 終局決定の変更
ア 終局決定の変更
イ 執行停止の裁判
  (5) 再審
ア 再審
イ 執行停止の裁判
  (6) 義務の履行状況の調査及び履行の勧告

4 出国禁止命令等
 (1) 出国禁止命令及び旅券提出命令
 (2) 出国禁止命令の申立て等
 (3) 陳述の聴取
 (4) 記録の閲覧等
 (5) 出国禁止命令の告知及び効力
 (6) 即時抗告
 (7) 即時抗告に伴う執行停止
 (8) 出国禁止命令の取消し
 (9) 即時抗告等
 (10) 調書の作成
 (11) 過料の裁判
 (12) その他の手続についての規律

第2 執行手続
 1 子の返還を命ずる決定の強制執行
 2 間接強制前置
 3 実施者の指定
 4 執行官の権限
 5 返還実施者の権限
 6 子に対する監護を解くために必要な処分の実施場所
 7 中央当局の協力
 8 執行事件の記録の閲覧等

第3 家事事件手続の特則
 1 付調停
(1) 付調停
(2) 家事事件手続法の特則
(3) 子の返還申立事件の手続の中止
(4) 子の返還の申立ての取下げの擬制
 2 面会その他の交流についての家事審判及び家事調停の特則
(1) 管轄の特則
(2) 記録の閲覧等の特則

第4 罰則

第5 雑則
 1 審理の状況についての説明
 2 親権者の指定等についての家事事件の取扱い

全文PDFへのリンク

日時:2012年6月14日 17:10
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