高嶋家の離婚問題で、ふと同じようなケースが増えていることに気づいた。
それは、夫が離婚を決意して妻に伝えたときの反応で、
妻は離婚を拒否するのだけれど、
・離婚はしないと言いながらも、夫はこんなにひどい人で私は被害者だというなど夫を責める。
・妻の離婚拒否の理由は「私は悪くないから」
というもの。
確かに離婚は慎重に考える必要があるし、修復の可能性があるならば努力も必要だとは思う。
しかし、夫の意思決定や感情を全く認めようとしない様子に違和感を覚える。
家庭内で、夫の意思や感情が尊重されることはあったのだろうか。
類似事例で詳しく事情を聞くと、大抵のケースでは離婚を決心するまでに数年間も涙ぐましい修復の努力をしてきたものの、全くその努力が妻に伝わらなかったゆえに離婚を決意したという。
「おはよう」「いってきます」「ただいま」「おやすみ」「ありがとう」などを数年間言い続けてみたが、一度たりとも返事が返ってきたことはなかったというケースも複数あった。
「修復の働きかけやその気持ちに気づかず離婚の意思も認めない」妻は、夫の意思や感情を見ようともしない。
その夫婦関係は、離婚時に表面に現れた事柄だけでなく、日常の細かな生活の中で繰り広げられてきた蓄積である。
2012.06.07 阿部マリ