阿部マリの今年の課題は、ステップファミリーの支援や問題などの知識を深めていくことです。
全離婚件数(約25万組)の約6割が未成年の子をもつ離婚で、新たに結婚する男女のほぼ4組に1組は再婚です。
増加しているステップファミリーが問題を乗り越えて幸せな家族の形を作り上げるためには情報や支援が必要で、まだまだ専門家が不足しているように思います。
そこで、平成24年1月28日にSAJの緒倉さん講師のステップファミリーの勉強会(びじっと主催)に参加してきましたので、以下その内容をまとめます。
★ 勉強会の内容
1.ステップファミリーとは
夫婦の一方あるいは双方が、前のパートナーとの子どもを連れて再婚した時に誕生する家族をステップファミリーという。
2.家族モデル
(1)代替家族モデル(菊地)
標準的な家族が離死別によって消滅し、ひとり親家族になる→親・祖父母との関係が強化→親の再婚によって、失われた標準家族が再建される→失われた親を継親が代替する。
(2)継続家族モデル(菊地)
ひとり親家族の期間に続けられていた別居親子の交流は、親の再婚後も継続。
「複核家族」:ふたりの実親が暮す家族の境界線は緩やかに設定され、この2つの世帯を子どもが行き来する、離婚・再婚後の家族のかたち(Ahrons,2004)
新たに加入する継親は、「親」の代役ではなく、「もうひとりの親」「第三の親」として継子の成長に関わっていく。
3.ステップファミリーの発達段階
・家族の形の達成まで平均7〜8年かかる。
・継続家族モデルであれば達成までいく可能性があるが、代替家族モデルだと達成までは難しいといわれている。
・ステップファミリーの離婚率は5割以上。
(1)非現実的な期待をして空想に包まれている時期
・私たちはきっと幸せな家族になれる。
・お母さん(お父さん)になってあげたい。
・恋愛中の当事者は自分たちの絆は強いと思っているが、実は親子関係に比べて絆が弱いことに気付いていない。
(2)現実に身を潰し始める時期
・うまく母親(父親)になれないな。
・なんかおかしいな。。。何がおかしいかわからない。。。
(3)気づきの時期
・私はこの家族にとって重要じゃないのかな。
・この家族に私は不要なのかもしれない、家政婦みたい。
・この人なら立派に親をしてくれると思ったけど間違えたかな。
(4)変動の時期
・カウンセリングや情報収集をしていく時期。
・継子が愛せないと相談をして、相談員に「抱きしめてあげて」などと言われ落胆することもある。(抱きしめられないから相談したのに。。。)
(5)行動の時期
・学んだことで具体的に行動を変えていく。
・対処がわかるようになり、その経験を積み重ねていく。
(6)関係深化の時期
・自分なりの母親役割(Identity)を作っていく。
・母じゃなくて姉(友人)かな、など。
・第三の親としての位置づけ。
(7)連帯達成の時期
・この関係も良いなと思い始める。
以上