判時事項
相手方が,抗告人らに対し,相手方を未成年者(15歳)と面会交流させる義務を履行しなかったとして,間接強制の申立をした事案について,
間接強制をするためには債務者の意思のみによって債務を履行することができる場合であることが必要であるが,本件未成年者のような年齢の場合は子の協力が不可欠である上,本件未成年者は相手方との面会交流を拒否する意思を京子に形成しているところ,
本件未成年者の精神的成熟度を考慮すれば,広告人らにおいて本件未成年者らに面会交流を強いることは未成年者の判断能力ひいてはその人格を否定することになり,却って未成年者の福祉に反することから,
本件債務は債務者らの意思のみによって履行することはできず履行不能であるなどとして,相手方の間接強制の申立を却下した事例
大阪高裁 平成29年4月28日決定
1.父と母は平成23年未成年者(長女当時9歳)の親権者を母と定めて協議離婚し,母は同年再婚して長女は養父と養子縁組をした。
2.父は,平成24年長女との面会交流を求め,毎月1回の面会交流を命ずる審判を経て,平成25年面会交流の頻度を隔月1回とする控訴審判決1が確定した。
しかし,父は長女との面会交流を拒絶されたため,間接強制を申し立て,母らに対して,抗告審決定1の不履行1回につき10万円の支払いを命ずる決定がされ,執行抗告も棄却された(確定)。
これに対し,母らは,父に対し,平成26年長女との面会交流の禁止を求め,これを却下する審判がされたが,その抗告審では,平成27年抗告審決定1を変更して偶数月に1回の面会交流を認める決定がされ,確定した(抗告審決定2)。
3.母らは平成28年抗告審決定2に基づく強制執行を許さない旨の請求意義訴訟を提起し,認容され,確定した。本件は,抗告審決定2に基づく間接強制の申立である。
ちなみに,母らは,その後,父に対し,再度,面会交流禁止の調停を申し立て,家裁に係争中である。
家庭の法と裁判 2018.4 NO.13 P.48