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(有責配偶者からの離婚請求)同居18年別居9年で、婚姻関係の破綻は認められるも離婚は認められなかった判例


妻である控訴人(51歳)と夫である被控訴人(52歳)との婚姻関係は完全に破たんしているが、破綻につき専ら責任のある被控訴人からされた本件離婚請求は、別居期間(9年余)が同居期間(18年余)等と対比して相当の長期間に及んでいるとまではいえず、また、うつ病で稼働していない上、少なくない負債を抱えている控訴人が離婚によって精神的・社会的・経済的にきわめて苛酷な状態におかれるから、信義誠実の原則に照らして許されないとして、請求を棄却した事例。

仙台高等裁判所H25.12.26

家庭の法と裁判 2015.4創刊号 111頁

解説

昭和60年に控訴人と婚姻した夫である被控訴人は、妻である控訴人との間に長男、長女及び二男をもうけたが、平成14年から16年にかけて夫のある女性と不貞行為をし、同年に控訴人と別居して控訴人に離婚を請求する訴訟を提起した。

同請求は、有責配偶者である被控訴人の離婚請求は信義誠実の原則に照らし許されないとして棄却された。(当時、3人の子は、それぞれ18歳、16歳、12歳であった。)

また、別居直後から、控訴人と被控訴人との間で婚姻費用分担に関する調停ないし審判の手続きが複数回行われ、平成24年には被控訴人が控訴人に支払う婚姻費用の額が月額28万円とされたが、被控訴人は、同年11月以降その支払を遅延し、控訴人の申立てによる被控訴人の給料債権の債権差押命令により、平成25年9月に控訴人へ約198万円の弁済金交付がされた。

被控訴人は、平成23年、本件離婚訴訟を提起した。

第一審判決は離婚を認容したが、本判決である第二審は離婚を認めなかった。

その理由として、本件婚姻関係は完全に破たんしていると認めたが、婚姻後の同居期間が約18年6か月で、現在、被控訴人が51歳(別居当時41歳)、控訴人が52歳(同43歳)であることを挙げて、

約9年4か月の別居期間は、同居期間や各自の年齢と対比して相当の長期間に及ぶとは認められないとした上で、

控訴人が同居して養っている二男がまだ大学生で社会人となるまで1年以上残していること、

控訴人は、平成23年にうつ病と診断されて平成25年1月から稼働しておらず、

二男の教育資金のための借入金の残元金債務178万余円と一連の法的紛争のための法テラスからの借入金の償還残元金債務125万余円を抱えていること、

被控訴人が第二審で離婚給付として1000万円(被控訴人の代理人が預かり済みの250万円を直ちに、その余の750万円を毎月20万円ずつ分割して)支払う旨提示しているものの、婚姻費用の支払いを遅延させたことに照らすと、将来の履行に不安が残ることを挙げて、

控訴人が離婚により精神的、社会的、経済的にきわめて苛酷な状況におかれると認め、有責配偶者である被控訴人の本件離婚請求は、信義誠実の原則に照らし許されないとして、原判決を取消し、本件離婚請求を棄却した。

阿部コメント

平成14年暮れころ、夫に浮気の気配を感じ、妻は感情にまかせて、夫の作業着をハサミで切り裂いたり、夫が吸っているタバコの火を夫の顔に押し付けたり、包丁を持ち出したりしたという。

(夫が浮気をしたときの妻の言動としてよく聞くものです。被害者意識から、自分をコントロールできず夫にぶつけてしまうのですね。しかし、こんなことをすれば、夫は耐え切れず家を出ていきます。
本件も、夫は家を出ます。)

その後平成16年に夫は長男を連れて家を出て別居した。

妻は、平成16年に婚姻費用分担調停を申し立て、平成20年に婚姻費用増額を求める調停を申し立て、平成22年にもさらなる婚姻費用増額を求める調停を申し立て、平成24年にもさらに婚姻費用増額を求める調停を申し立てて、最終的に婚姻費用月額28万円を得ることとなった。

最後の調停の最中である平成24年以降、夫は婚姻費用の支払いを停止したことで(おそらく婚姻費用増額を拒否するパフォーマンスか?)、妻から給料を差し押さえられてしまう。

妻は、度重なる調停や裁判を弁護士に依頼し、法テラスから弁護士費用を借り入れ、残金125万の借金がある。
また、妻は、同居の二男を私立の大学に進学させるため、その教育資金200万円の借金もしている。

そして、平成25年1月以降、妻はうつ病を理由として働いていないので収入はない。

思うに、夫の離婚が認められなかった理由として、妻がうつ病で働いていないことと弁護士費用と教育ローンの2つのローンを抱えていることの経済的事情が大きく影響しているのではないか。
(離婚をすると婚姻費用月額28万円は無くなる。対して、夫からの提案である離婚給付1000万円は、一時金で250万円あるものの、残750万円は分割で月額20万円となる。)

日時:2015年4月 9日 11:23
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