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養育費算定表を超える高額所得者の養育費の減額計算方法



婚姻率は低下していますが、反面、離婚者の再婚率は高く、「1度も結婚しない人と何回も結婚する人」に2極化しているといわれてます。

再婚率が高くなると、一度決めた前婚時の養育費を減額したいと考える人は増えてきます。

そこで、養育費減額をお考えの方の参考になる判例を紹介します。

一度決めた養育費の減額は、「それを決めたときに予測しえなかった事情の変更(民法880条)」が必要とされています。

また、再婚や養子縁組などによって、扶養家族が増えたときの養育費の額は、養育費算定表の元となる計算式で算定されます。

この判例は、(1)どの程度の事情の変更があれば養育費の減額が認められるか、(2)養育費の具体的算定方法(高額所得者の場合、再婚、養子縁組や新たな子の出生等があった場合)、の一事例として参考になります。

家族関係
夫Xの収入約6000万円、妻Yの収入約1000万円、当事者間の未成年の子AとBの親権者をYとして離婚。その後、XはDと再婚、Dの子
であるEとFと養子縁組をして、XとDの子Gが誕生した。
一方、YはCと再婚したが、CはABとは養子縁組をしていない。
XがYに対して、養育費減額を求めたが、熊本家裁の審判では認められず、福岡高等裁判所の抗告審で養育費の減額が認められた事例です。

<判示事項>

◆民法880条にいう「事情に変更を生じたとき」に該当するとした事例

◆抗告人(原審申立人)が高額所得者であり、同人や相手方(原審相手方、抗告人の元妻)の再婚、養子縁組や新たな子の出生等の事情がある場合において、いわゆる標準算定方式による算定を行った上で、諸般の事情を総合考慮して、未成年者一人当たりの養育費を減額した事例

福岡高等裁判所
平成26年6月30日決定
平成26年(ラ)第82号
養育費(減額)申立却下の審判に対する抗告申立事件

(以下解説および抗告審裁判所の判断から一部抜粋。
家庭の法と裁判所2015.4 P.88-)

(1)養育費減額が認められる事情の変更について
養育費減額が認められるかは、民法880条の「事情に変更を生じたとき」の解釈の問題であるが、計算上の養育費が従前の養育費額を下回っただけで直ちに認められるものではなく、従前の調停、審判の前提となっていた事情を基礎として、当時では予見しえなかった事情の変更があり、従前の養育費支払いを維持させることが相当でなくなったと認められることなどが必要とされている。

原審は、計算上の一人当たりの養育費を月額約15万円と算定した上で、XがABの養育費支払い義務を承知で再婚や養子縁組等を行ったこと、Xの学歴、職業及び収入等から本来大学卒業までの養育費を支払うのが相当で、努力すれば支払い可能なことなどを理由に事情の変更を認めなかったが、本決定は、計算上の一人当たりの養育費を月額約17万円と算定した上で、双方の再婚(ただしYは原審判後に離婚。)、XのEFとの養子縁組及びGの出生はいずれも調停時には想定されていなかった事情であり、それぞれの生活状況は大きく変化し、現在の養育費の算定結果も相当程度変わっているとして事情の変更を認めた。

抗告審での裁判所の判断
抗告人及び相手方は、調停離婚後、それぞれ再婚し(ただし、相手方はその後離婚している)、抗告人は、E及びFと養子縁組をし、その後新たにGが出生しているが、これらはいずれも調停時には想定されていなかった事情であり、これらによってそれぞれの生活状況は大きく変化し、抗告人が負担すべき未成年者の養育費の算定結果も相当程度変わっているというのであるから、民法880条にいう「事情に変更を生じたとき」に該当するというべきである。

(2)養育費の具体的算定方法について

@ 高額所得者の場合
標準算定方式(養育費算定表)では、給与所得者では年収2000万円(基礎収入割合34%)、事業所得者で1409万円(同47%)まででしか示されておらず、X(年収約6000万円)のようにこれを大幅に超える高額所得者の養育費の算定は問題である。
原審判及び本決定では、その収入額を前提に、基礎収入の割合を上記上限よりも低い27%として養育費の算定を行っている。(なお、標準算定方式記載の数値から機械的に計算して25.6%とするというXの主張は採用しなかった。)。

A 再婚、養子縁組や新たな子の出生等があった場合
義務者の再婚相手の収入が乏しい場合は、同人についての扶養義務が発生し(なお、同居の場合の生活指数は55となる。)再婚相手と前配偶者との子(いわゆる連れ子)については、養子縁組をしない限り扶養義務はないが、養子縁組をすれば一次的な扶養義務者となる。

また、再婚相手に相応の収入があれば、同人についての扶養義務はないが、その連れ子との養子縁組や新たに実子が出生した場合には、その収入額に応じて子らの扶養義務を分担することとなる。

なお、子によって扶養義務者が異なる(本件では、ABについてはDが、EFGについてはYが扶養義務を負うことはない。)ので、養育費の算定にあたっては注意が必要である。

原審判は、X及びYがそれぞれ高収入を得て、再婚相手のDとちゃそれぞれの配偶者に関連して小学の収入を得ているとして、XとD、YとCをそれぞれ一体とみて基礎収入を合算した上で養育費の算定を行ったが、本決定では、Dは、その収入額等から、Xの扶養ではないがその子らの扶養もしていないとみなし、また、Cは、そもそもABと養子縁組を行っていないので、養育費算定上はいずれも無関係として養育費算定を行った。

抗告審での裁判所の判断
・抗告人の基礎収入額1666万4000円(基礎収入割合27%)。
・相手方の基礎収入額349万8000円(基礎収入割合35%)。

未成年者らが抗告人と同居していたと仮定した場合の未成年者らの生活費に充てられる金額を算定すると、抗告人の生活指数を100、EFG未成年者らの生活指数をそれぞれ55として、年間488万8000円となる。(計算式:1666万4000円×(55+55)÷(100+55+55+55+55+55))。

この金額を、抗告人と相手方の基礎収入で案文すると、抗告人が未成年者らのために負担すべき費用は年間404万円となり(計算式:488万8000円×1666万4000円÷(1666万4000円+349万8000円))、1ヶ月では33万7000円(一人当たり16万9000円)となる。

日時:2015年4月 6日 11:55
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