Aさんのお話。
A さんは、娘が15歳のときから5年間、母子家庭で過ごしており、Aさんは仕事で忙しくほとんど家におらず、娘は家の主のようで、「結婚もしないし、子どもも生まないし、この家に一生いるんだ」などとパラサイトを主張していました。
Aさんいわく、これはもしや母子カプセルかと、育て方を誤ったと思う反面、こ んなに頑張っている母の後姿から働く女性の生き方を学んでくれるのではないかとも思っていたそうです。
ところがそんな生活に大きな変化がありました。
元夫と復縁して同居を開始し、5年ぶりの家族揃っての生活が始まりました。家族揃っての生活はにぎやかで楽しく、また、家族の優先権は、夫が第一順位へと変化していきました。
数年ぶりに、お正月を夫の実家で過ごし、親戚たちと楽しく交流する子どもたち。
そして、娘に変化が現れてきました。
娘は、これまでのパラサイト希望から一転して、「結婚をして子どもを生み育て、家庭をつくる。兄と同時期に子育てができれば、親戚がにぎやかに集まれて楽しいよね。」などと言い出すようになったのです。
5年ぶりに家族として生活する中で、娘の止まっていた時計が動きだしたかのように、家庭を持つことが当然と考えるように変化をしていきました。
Aさんは、娘の変化をみて、子どもがいくつになっても、家族の形が子どもに与える影響は強いのだと実感したということです。
阿部コメント
父親と母親の役割は、子育てだけにとどまらず、家族のあり方や生き方の見本になるものです。それは、私達がパートナーへの愛情と感謝の気持ちを忘れずに、日々を家族として生活するだけで、子どもたちへ受け継がれていくものなのですね。