今年だけでも数件の実例があったので、これはもしや離婚回避の奥儀かと思い、ご紹介いたします。
配偶者から離婚、離婚と言われ続け、それでも何とかやり直しを希望して配偶者にさまざまな提案をしてみたり、心情を綴ったメールや手紙を送ったり、考えうる限りの方法を実行するも、配偶者の心はますます離れていき…、もう、離婚しかないかと離婚を決意された依頼者。
具体的な離婚条件の協議に入り、合意に至るまで時間をかけていく。
離婚条件の最終版が決まり、離婚協議書や公正証書草案を作成し、最終確認をするときになり(中には公正証書作成後!)、やっぱり離婚はやめて、もう一度やり直してみたいということになるケースがあるのです。
ある方は、「離婚条件が具体的になるに従い、離婚が現実味を帯びてくる。」と言います。
また、ある人は、「離婚条件を決めるという共同作業をしていく中で、離婚をすると他人になってしまうことを改めて認識するとともに、第三者として配偶者を見ることができた」と言います。
ただし!安易にこの方法に頼ると後戻りできません。
離婚回避となった方たちは、離婚回避を狙っていたわけではなく、離婚を受け入れた方ばかりなのです。その結果、離婚回避につながったということなのです。
この虎の巻は、あまりにも危険な賭けでしょうか?
元記事/2008.12.02 Tuesday/阿部マリ