離婚後の適応状態を6つのパターンに分類して研究したものがあります。
今離婚問題を抱えている方は、離婚後に自分はどのようになるのだろうと不安を感じているものと思います。
これらの中から、自分の目標を定めてそうなるように気持ちをもつことで、少しは不安から解消されるかもしれません。
a 向上する男女
「向上する男女」は、離婚によって生活が向上した男女です。
再婚した場合は、以前より、より良い結婚生活を送ります。このパターンに分類された女性の割合は、男性の2倍程度です。また、結婚してから時間が経つほど、このパターンが増えるようです。
b まあ良い男女
「まあ良い男女」は、離婚になんとかうまく対応できた男女です。「向上する男女」ほどではありませんが、生活を改善するために努力し、新たな友人を作ろうとし、十分ではないかもしれませんが、なんとかうまく適応しています。
このパターンも男性より女性に多く観察されています。離婚して10年後には、40%程度の男女にこのパターンが見られるようになります。
c 孤独な能力ある男女
「孤独な能力ある男女」は、離婚後、それぞれの専門分野で成功を収めるような男女です。「向上する男女との大きな違いは、再婚に消極的であるという点です。結婚生活の失敗から、再婚には慎重になります。このパターンはあまり多く見られませんが、「向上する男女」や「まあ良い男女」のように、男性より女性で多く観察され、離婚してからの時間が経つほど増加します。
d 探し求める男女
「探し求める男女」は、離婚後できる限り早く新しいパートナーを見つけようとする男女です。このパターンでは、女性より男性により多く観察されています。また、離婚してからの時間が経つにつれ低下します。
e 自由奔放な男女
「自由奔放な男女」は、流行の身なりをし、異性との出会いを求め、バーに通い、ゆきずりの性行為を求めるような男女です。社会的責任感が低く、反社会的行動がよく観察されます。このパターンも、「探し求める男女」と同様に、女性より男性に多く見られ、離婚してからの時間が経つにつれ少なくなります。
f 敗北する男女
「敗北する男女」は、離婚によって打ちひしがれ、落胆し、落ち込んでいる男女です。新しい異性を探そうとする気力も出ません。離婚後1年では、男性のおよそ40%がこのパターンに分類されています。
このパターンも「探し求める男女」や「自由奔放な男女」と同様に、女性より男性により多く見られ、離婚してからの時間が経つにつれ低下します。
参考:離婚の心理学(加藤司著 ナカニシヤ出版)
我々は生き方を自己決定することができます。
気持ちがついていかないときもありますが、時間薬は確実に効いてきます。
最後に良い言葉を見つけたので紹介します。
『どんなに辛いことがあっても、めんどうなことに直面しても、それが生きることであり、そこには計り知れない価値がある。』(山本ふみこ)
阿部マリ